すい臓がんとすい炎
すい臓がんとすい炎、両者の因果関係は現在のところ明確ではありませんが、すい炎の増加と共に、すい臓がんも増加してきています。
慢性すい炎の症状が、すい臓がんの症状と似ているということと、すい臓がんの症状に特徴的なものがないということから、すい炎の症状について理解しておくことは、有益でしょう。
すい炎には、慢性すい炎と急性すい炎があり、急性すい炎は、すい臓が分泌する消化酵素によってすい臓自体が消化されてしまう病気です。
すい液に含まれる消化酵素は、十二指腸内で活性化して作用を発揮しますが、本来、これらの酵素はすい臓自体に作用することはないそうです。
ところが、何らかの理由で消化酵素がすい臓内で活性化してしまうことがあるそうです。
急性すい炎は、こうして発症します。
慢性すい炎の場合、すい臓の炎症を繰り返しているうちに、すい臓の細胞が壊死して、その隙間を繊維成分が埋め、すい臓が繊維化して硬くなってしまい、消化吸収障害、糖尿病が起こるというものです。
その他、すい管の中にカルシウムが沈着し、石のように硬くなったものをすい石症といっています。
慢性すい炎患者の約半数が、すい石症であるといわれています。
すい炎の特徴的な症状として、痛みが挙げられます。
急性すい炎の場合、多くの場合は、激烈な痛みを伴い発症します。
上腹部のみぞおちあたりに痛みを感じるようで、身体を蝦のように曲げて膝を抱えて痛がります。
慢性すい炎の場合、急性すい炎と同じような痛烈な痛みが数ヶ月間おきに繰り返される場合があったり、急性すい炎ほどではないものの、じくじくとした鈍痛が絶えず続いていく場合があったりと、様々な症状があるようです。
すい炎の痛みは、すい臓にある豊富な血管の自律神経、知覚神経が発達していることが理由に挙げられます。
すい臓で消化酵素を作り出すためには、多くの材料とエネルギーが必要で、その供給をしなければならないことから、すい臓には血管がたくさんあるのです。
そのため、血液が大量に必要で、すい臓に障害が起こると血管が多いために出血も多く、痛みもひどくなってしまうのです。
急性すい炎の場合、治療が遅れると重症になりやすく、死亡率も高くなります。
慢性すい炎の場合は、すい臓がんの症状とよく似ているといわれていますので、すい炎が疑われる場合、一刻も早く医師の診断を受け、治療を受けてください。
そのためには、両者の症状についての知識を持ち、予防策として食生活に気をつけるなど、日頃からの心がけが大切です。